24.12月の造形作品のご紹介
年長児担任より
題材 「いろんな味のクリスマスケーキ」~「自分だけのケーキ」を作って友だちや保育教諭と共有し、楽しむことを味わってほしい。
クリスマスケーキのTVCMが流れ、新聞の広告が家に届き始めた頃から、児らとケーキの話しをしたり、チラシを見たり、チラシのケーキを切り取ってケーキ屋さんごっこをしたり、自分だけのケーキをデッサンしてみたりしながら、イメージを膨らませ造形遊びに取り組んだ。
今回は立体的なケーキ作りに挑戦!これまでの造形遊びの経験を活かしながら、折り紙や色紙・画用紙、モールや毛糸など様々な素材を選び、はさみ・のり・セロテープなどの道具を使って試行錯誤しながら工夫した作品「自分だけのケーキ」が完成。組み立てる際に苦戦し、支援を求められることを予測して待っていた保育教諭であったが、友だち同士で「こうしたらいいよ!」とアドバイスを交わし合う姿や個々に考えながら挑戦する姿に成長を感じた。
完成後、ケーキ屋さんごっこをしたことでより自分の作品に愛着がわいたのではと感じる。また、友だちのケーキを見て、「こんなケーキ食べたい!」「クリスマス今からワクワクするね!」などの会話が聞こえ、ワクワク感が高まり、楽しむことができていた。更に、コーナー遊びでは、次は違うケーキを作りたい!と、折り紙でいろいろな味のケーキを作るなど遊びに広がりが見られた。
年中児担任より
題材「自分だけのクリスマスツリー」 ~ 身近な材料で作るクリスマスツリーから季節の行事へ更なる関心や親しみをもってほしい。
ツリーとなる色画用紙をはさみで「細く(太く)切ってみよう」と考えながら手先の同じ動作を何度も繰り返すことで「切る」ことに慣れ、最初は刃先の方向が不安定だった児もはさみの持ち方が安定して段々と切るスピードが上がっていった。
飾りは、5色ある色紙から好きな色を選び絵を描いて切り取って飾りつけをした。自分の家の飾りつけを思い出したり、「こういうの作りたい!」と児らの発想から生まれた飾りがいくつもあったり、また、切り込みの間隔によって一つひとつに個性があふれたオーラを放つ造形作品となり、特別感をもっているようだった。
年少児担任より
題材 「カラフルブーツ」 ~ 多種多様な中から素材を選ぶ楽しさや素材の感触を感じてほしい。
まず、緩衝材や絵の具に実際に手で触れ「フワフワしてマシュマロみたい」「絵の具って冷たいんだね」「色を混ぜると違う色になったよ」と感触を十分に楽しんだ。筆を使った絵の具遊びでは手が汚れることを嫌がる児が多かったが、「手で色を塗る」ことを伝えると「早くやりたい!」と活動を楽しみ、絵の具の冷たさに驚きながらも汚れることを気にすることなく両手でダイナミックに色塗りする姿をうれしく思った。また、混ぜると違う色ができることに気づくなど遊びから学びを感じた。
今回は、児の自由な発想を引き出したい思いから、緩衝材・毛糸・画用紙・折り紙・絵の具・グリッターのり・クーピー・水性ペン・ハサミ・ボンドといったたくさんの素材・材料を準備し、保育教諭の見本は提示しなかった。「何を使おう」「どんなふうに飾り付けよう」と完成をイメージしワクワクしながら制作に取りかかる姿や見本がないことで悩んでいた姿も見られたが、友だちはどんな風に作っているのかなと様子を見て「自分はこの材料でこんな飾りをする!」と困った表情から活き活きとした表情に変化していったのが印象的だった。
完成後、「これ可愛いね」「こんな飾りにしたよ」と自分と他児の作品を見比べたり、「サンタさん来るかな?」「見て!これつくったの」と保護者との会話も弾んだりと、クリスマスを楽しみにしている姿が見られた。
2歳児担任より
題材 「指スタンプツリー」 ~ 「自分だけのクリスマスツリー」を作って季節ならではの行事を楽しみにしてほしい。
初めてはさみを使う制作に取り組んだ。
まず初めに、はさみの動かし方や危険な使い方を覚えるため、はさみのお約束を児らと話し合い、「髪の毛を切る道具ではなく、紙を切る道具である」「手元をしっかり見る」「お友達に刃の先を向けない」「はさみを振り回さない」など、危険性も確認した。
実際にはさみを使うと、はさみを持ちながら他児の方に振り向く姿は見られず、折り紙を持つ手元をしっかり見ながら三角の形に切っていた。使い終わるとすぐにはさみケースにしまう姿も見られ感心した。
始めは、はさみを持つ手が十分に慣れていないためにはさみの開閉がうまくできず折り紙を切ることに苦戦していたが、はさみ遊びに何度も挑戦することではさみの持ち方や開閉がスムーズになり、折り紙を三角に切ることができた際には「先生見て!ツリーできたよ!」と嬉しそうな笑顔が見られ、造形遊びを楽しんでいたように感じる。
完成後は、自分だけのクリスマスツリーと友達のクリスマスツリーを見比べ、星の色やツリーの色、指スタンプの箇所などの違い探しを楽しんでいた。また、自分だけのクリスマスツリーを保護者に観てもらい、クリスマスを楽しみにしている様子が見られた。
1歳児担任より
題材 「雪だるまスノードーム」 ~ 冬の時季に見られる雪をイメージしながら流れる雪を目で見て感じてほしい。
指先を使って小さな穴の中に集中して物を入れる活動や手に取って動きを目で見て楽しむ造形遊びに取り組んだ。
完成後は、スノードームができたことを喜び、何度も繰り返し遊び、ゆっくり振る動作や素早く振る動作による流れの変化を感じるなど、観察力が高まってきた。 「きらきらするね」「ふりふりしてみる」など、擬音語や動作を言葉で表しながら児ら同士で気持ちを共有し楽しんでいた。また、「お母さん 見て♪」と、親子で作品を楽しむ姿にゆったりとした時間が流れ心が温まった。
0歳児担任より
題材 「手でギュッとくしゃくしゃリース」 ~ 季節の行事に親しみをもち、作る過程においてわくわくした気持ちを感じてほしい。
春から現在まで感触遊びやシール遊びなどの手先を使う遊びを中心に活動してきた。手先(手や指先)の器用さや集中力などを養い、自分でやってみようと挑戦する気持ちをもってほしいと願い、クリスマス制作は今までの活動のすべてを取り入れた。一度経験した遊びだったので「手伝って」より「自分でやるよ!」の意思表示が多く見られ、保育教諭が支援することなく自分の手で紙をちぎる・握るなど、楽しみながらも集中して作品を完成させていた。
以前の造形遊びの活動では、「できない」「手伝って」の意思表示が多く見られていたが、今回は活き活きと一つひとつの作業を楽しんでいた姿や3日かけて活動したことで、制作途中の自分の作品を大事そうに手に持ち、作品が完成した時は拍手をして喜ぶ姿が印象的だった。また、一つひとつの工程を「制作」「というより「遊び」にすることで楽しんでいる気持ちが顔の表情から伝わってきた。
保育教諭が「上手だね♪」「できたー!」と言うと、にんまり笑顔で作り上げた作品を大切に手に持つ姿に成長と嬉しさをとても感じた。
造形 12月.pdf