遊び・学びの世界

秋冬 園庭遊び ~季節の素材をアートボードに集めよう~

[Vlog]黒野こども園/秋の素材/園庭遊び[保育][こども園]

 
 
全国の保育者や保護者に「大人が楽しいと子どもが育つ」をキーワードに遊びを提案している合同会社アルテコローレの桐嶋です。
 
今回紹介するのは、秋冬の収集できる素材を使った園庭遊びです。
岐阜市にある幼保連携型認定こども園 黒野こども園さんの園庭で、秋の素材を収集して遊びました。
園の環境に加え、保護者さんや地域の人の協力により集まった素材を活かした、ある日の遊びを紹介します。
 

◉準備するもの


・季節を感じる自然素材
・素材を収集する入れ物
・ダンボールの板
・ボンド
 

素材を収集する入れ物と、ボンドやのり、はさみ

 
 

■季節の素材を探してみよう 

子どもがイチョウの葉を拾っている様子

 
子どもたちが日常的に活動している園庭。造形あそびを行うなかでも、空気のにおいやおひさまの温もりを感じながら、季節ごとの園庭の環境を楽しみたいものです。
黒野こども園さんの園庭は、栗、イチョウなどの木のほか、実や花、畑などもありたくさんの自然を楽しめる環境です。
 
この日は、子どもたちが園庭をめぐって落ち葉や実などの素材を収集できるように入れ物を用意しました。入れ物があることで、身近にある素材にじっくりと目を向けるきっかけをつくります。
 
子どもたちは、落ち葉ばかりではなく草を抜いてきたり、砂を集めてきたりして、それぞれの子どもの視点をきっと保育者も面白く感じることができます。
 
ほかにも木材など豊富な造形素材が日常的にあり、地域のお花屋さんからもらった鮮やかな色の花、先生が持ち寄ったかえでの葉など、大人の協力によって集まった素材が子どもたちのワクワクを刺激して、一つひとつをじっくりと選ぶことも楽しめていました。
 
 

■”みる、ふれる、きく、かぐ”を味わおう

たくさんの落ち葉を集めている様子
集めた落ち葉を確認している様子
集めた木の実

しっかりと乾燥した落ち葉は触るとパリパリと音を立てて砕け、ふりかけのようになりました。同時に秋の香りをふんわりと感じることができます。
 
葉はまだ青いものもあれば、黄、赤、茶と色の変化が美しく、模様やかたちも同じものはありませんでした。こうして”みる、ふれる、きく、かぐ”をじっくりと子どもたちのペースで味わいながら遊ぶ過程を大切にします。
 
 

■アートボードに集めて遊ぼう

丸く切ったダンボールに落ち葉をボンドで貼り付けている様子
ダンボールの板にたくさんの落ち葉を貼り付けた様子

 
お気に入りの素材がたくさん揃ったら、ダンボールの板にコラージュして遊び、”アートボード”をつくります。
ダンボールは丸などのかたちに切っておきますが、幼児はケーキやピザをつくるかのように、複数人の友達と一緒に楽しめる大きさにします。乳児は、ボンドを絞ったり素材を貼ったり、保育者が丁寧に関わりながら2~3人と楽しめる小ぶりな大きさを用意するのがおすすめです。
 
子どもたちのなかには、実を割ったりおろし器で擦りおろす姿もありましたが、ハサミで葉を切ってもいいですし、道具があれば素材を加工する過程も子どもたちなりに工夫できます。こうして、季節の素材を集めたアートボード作品ができあがっていきました。
 

落ち葉でコラージュしたダンボールを壁に飾っている様子

 
完成したアートボードは、みんなが見られる場所にしばらく飾っておくと遊びを振り返ることができます。子どもたちからは、イメージを膨らませ物語が生まれた遊びや、園庭で見つけた大切な宝物のこと、誰とどんなふうに楽しんだかなど、さまざまなエピソードを聞くことができました。
 
土台となるダンボールの板とボンドさえあれば、季節ごとにアートボードの遊びを楽しむことができます。また、ダンボールを小型に切って常備しておけば、粘土や紙、毛糸などの素材を組み合わせてオーナメントをつくったり、身近な素材での遊びを楽しみやすくなります。自由遊びや廃材遊びのときにもおすすめです。
 

秋冬の素材

まとめ

 
今日は、黒のこども園さんを実例として秋冬の園庭遊びをご紹介しました。季節の素材をきっかけに、園庭の環境をうまく使ってこんな遊びを日常的に広げていけたら、子どもは友達や保育者との関わりがもっと楽しくなっていきますよ。
 
 
協力:岐阜市 幼保連携型認定こども園
https://kuronokodomoen.ed.jp/
 
              

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