さまざまな理由で離職したものの、「やっぱり保育園で働きたい!」と、保育士として年度途中であっても再就職を考えている人は多いのではないでしょうか。
その一方で、「再就職は4月からでないと求人はないのかな」「年度途中に就職して、うまくやっていけるのかな」という不安もありますよね。
今回は、年度途中に保育士として再就職する際の不安とその解決法をご紹介します。
不安を解決して、晴れやかな気持ちで再就職に臨みましょう!
保育士の求人は年度途中でもある
新規の採用は4月からですが、年度途中でも求人はあります。
令和2年7月における保育士の有効求人倍率は2.29倍です。
令和3年2月現在でも、保育士の求人は多くありました。
保育業界は、常に人材が不足しており、保育士資格を保有する潜在保育士は年度途中でも即戦力になると期待されています。
年度途中に保育園へ再就職する際の不安と解決方法
保育園では、年度初めに担任クラスや役割が決まるため、年度途中で入社すると「自分の役割はあるのだろうか」「環境に馴染めるだろうか」などと不安を抱える人も多いと思います。
そんな不安を解決する方法を紹介します。
自分に合う職場は見つかる?
「保育園に再就職しても、本当にちゃんと働けるのだろうか……」という心配をしていませんか?
再就職後に後悔しないためにも、園について確認できる情報はもれなく調べておきましょう。
①園のホームページや求人サイトを確認する
園のホームページでは、保育理念や年間行事など、保育に関する情報が多く記載されています。また、園によってはブログや日誌などで活動内容を随時公開している場合もあるので、日々の活動の様子をそこで確認することもできます。
また、保育士専門の求人サイトにも登録をしておくことで、新しい求人をいち早く確認できたり、ホームページには載っていない情報を取得したりできます。
②実際に働いている人の話を聞く
実際に働いている人から、園内の暗黙のルールや職員同士の人間関係、休暇の取りやすさなどを聞きましょう。
表向きでは分からないことを知るためには、現場で働いている人に聞くのが一番です。
また、就職フェアに参加してみるのも、一つの手段です。
各ブースでは、採用担当者だけではなく、実際に働いている保育士が参加していることも多くあります。
就職フェアでは、現場で働いている保育士と直接話をしたり、質問ができたりするメリットがあります。
求人情報を見るだけではわからないリアルな声を聞けるので、ぜひ気軽な気持ちで参加してみてください。
③不安なことは見学時に確認しておく
保育園に応募する前に、一度は園見学することをおすすめします。
疑問やわからないことがあれば、見学時に確認しておきましょう。
保育士同士の関わり方、子どもへの接し方、園内の清潔さ、子どもにとって危険な場所はないかなど、少し見るだけでもわかることがあります。
しかし、聞きたいことがあっても、緊張してしまってうまく言えない人もいるでしょう。
そんな方は、あらかじめ聞きたいことをメモしておいて、見学時にメモを見ながら確認することをおすすめします。
選考前の見学時に、心配や不安なことを確認しておけば、安心して面接に挑めますよ。
人間関係への不安は?
「既にできあがっている人間関係の中に、年度途中で入ってもうまくやっていけるのかな?」「保護者は、中途採用の保育士を受け入れてくれるだろうか?」と、心配になりますよね。
保育士でなくとも、人と働くときには同じように悩むものです。
人間関係がうまくいくための、ちょっとしたコツを紹介します。
①同僚には謙虚で丁寧に接する
今まで自分が経験・実践してきた保育のやり方に慣れてしまうと、再就職先の保育のやり方に合わせるのはとても大変です。
しかし、再就職したばかりのときは、現状の保育方針や保育の仕方にできる限り従いましょう。
納得がいかない場合は、なぜそのような保育を行っているのか先輩保育士に確認しましょう。そうすることで、その園のねらいやモットーが見えてくるかもしれません。
入社した際には、新人として園の方針ややり方を教えてもらうつもりで、同僚に接するといいでしょう。
②笑顔で明るく
笑顔で明るい保育士は、子どもや保護者からも受け入れられやすいです。
第一印象をよくすることで、子どもや保護者との関係をスムーズに良好なものにできます。
保護者に、子どもの日常の様子やちょっとした気づきなどを伝えることで、「子どもをよく見てくれる保育士だな」と感じてもらうことができます。また、お迎えの時間によっては、直接会えない保護者もいるので、連絡帳を使って日頃からコミュニケーションを密に取っておくといいでしょう。
もし、マイナスな報告がある場合は、誤解や認識の違いを防ぐためにも、できるだけ口頭で直接伝えたほうが後々トラブルになりにくいです。
仕事を続けられる?
きっと再就職をしたいと考える人のなかには、「せっかく保育士として再就職をしても、本当に続けられるのかな?」という心配をする人もいますよね。
家庭のこと、お金のこと、健康のこと……不安なことが多いと思います。
再就職するにあたり、自分が働くための環境をしっかり整えておきましょう。
今は国からの貸付制度もありますので、自分が利用できるものを確認しておくといいでしょう。
①家庭との両立をするために
仕事と家のことを全て一人でやろうとすると、体も心も疲れ果ててしまいます。
再就職を決めたら、家族や周りの人からの援助が受けられるのかどうかを確認しておきましょう。
小さな子どもがいる場合は、保育園や託児所などの預け先を確保しておくことも大切です。
②契約内容をしっかりと確認する
「こんなはずじゃなかった……」と後悔しないよう、保育園との契約内容はしっかりと確認しておきましょう。
自分が受け持つ仕事の範囲、時間、保険、有給休暇はあるかなど、気になることはすべてチェックします。
細かいことを確認していくのは大変ですが、雇用契約書は働くうえでとても大切なものです。
実働と違いがあるときは、すぐに保育園側と確認するようにしましょう。
③国の貸付制度を利用する
国には、潜在保育士が再就職する際の貸付制度があります。
一定の条件を満たせば(2年以上の就労など)、返還が免除になるものです。
- ・就職準備金貸付
- ・未就学児を持つ保育士に対する保育料の一部貸付
自治体によって貸付金額や条件が変わってきますので、「お住いの地域 就職準備金貸付」または、「お住いの地域 未就学児を持つ保育士に対する保育料の一部貸付」で検索してみてください。
保育士の再就職へ向けて、一歩踏み出してみよう!
ブランクがあったり現場の経験がなかったりすると、年度途中に再就職するのは不安が大きいですよね。
しかし、今は潜在保育士のニーズが高まっています。再就職を考えている人にとって、絶好の機会です。
正社員やパートなど、自分のライフスタイルにあった働き方を選んで保育士としての再就職に一歩踏み出してはいかがでしょうか。