保育士の就活で採用面接のときに気になることが、面接官からの質問内容ではないでしょうか?面接でどんな質問をされるのかを事前に知っておくことや、その回答を準備しておくことは面接前のプレッシャーを和らげることにつながるでしょう。
この記事では保育士の採用面接において、面接の前の心構え、一般的に面接官からよく聞かれる内容やその回答事例を紹介します。
保育士の面接での質問の内容とは?
保育士の就職活動をする際に必要となるのが書類選考と面接ですが、特に面接ではどんな質問を受けるのか、気になる人も多いのではないでしょうか。
面接官は就活生への質問を通して、以下のことを確認しています。
・履歴書などに書かれている内容に間違いないか確認する。
・園の方針や理念に対して理解しているかを確認する。
・応募者の人柄や、当保育園で働きたいという意欲を確認する。
面接時に面接官が最も知りたい内容として、応募者が当保育園に入職したい意欲や保育に対する考え方などがあげられます。その保育園の方針や理念が、応募者の考え方と一致しているかどうかも重要な確認事項となるでしょう。
また、保育士になる人は子どもやその保護者との関わりが大変重要になってくるので、面接で応募者の人柄についても知りたいはずです。
実際の面接では、そうした面接官の質問の意図を想定し、自分なりの回答を事前に準備しておくが大切です。
面接の前に準備することとは?
保育士の採用面接を受ける前に、就職先の園について事前に確認しておく必要があります。
そのため、面接を受ける前には必ず以下の準備をしておきましょう。
・園の資料請求や公式サイトで保育園の情報を得る
・合同説明会などに参加し、職員のリアルな声を聞く
・園見学を行い、保育士・子どもの様子や施設の設備を確認する
実際に面接官からよく聞かれる質問とは?
応募者が新卒の就活生の場合、今までに保育園勤務経験がある保育士の転職とは違い、保育経験に関することや、保育スキルについての質問は多くないでしょう。
その分、就活生の人柄や意欲といたものを重要視することが大半です。つまり、就活生への質問は自園の保育士として保育方針にマッチしているか、保育に対して意欲があるのかといった質問になるでしょう。
面接官の意図については「保育士の面接でよくある質問事例100選」をご参照ください。
よく質問される項目のポイントや回答例
ここでは、面接官が質問すると予想される内容を項目ごとに解説していきます。
たとえば、よく聞かれる質問として以下のようなものがあります。
・自己紹介
・志望の動機
・長所と短所
・自分のPR
・保育に対しての意欲
・逆質問
「自己紹介をしてください」
自己紹介では、履歴書に書ききれなかった具体的な内容や、保育士の仕事との関連性の高い経験やスキルなどをアピールするように心がけます。具体的にとはいえ、自己紹介は面接における挨拶のようなものですから、強調しておきたいことを簡潔にまとめ、明るい表情で伝えるようにします。
【自己紹介の回答】
「貴重なお時間をいただき、ありがとうございます。わたしはホイシル大学から参りました田中あかりと申します。大学では子どもの音楽表現における発達に関して興味があり、学んできました。私自身、3歳の頃から学んでいるピアノを生かし子どもたちに笑顔で接し、歌うことの楽しさを伝えたいと思っています。本日はどうぞよろしくお願いいたします」
保育士の面接では1分程度の自己紹介が一般的ですが、園によっては2分や30秒といったケースもありますから、それぞれのパターンで練習しておくといいでしょう。
「この園を志望した理由を教えてください」
面接官は、この保育園に入りたいという志望の動機や意欲を確認しています。そのため、事前にその熱意が伝わりやすいような内容と話し方を準備して置かなければなりません。
内容としては、保育園の保育方針に共感していることや、どうしてもこの保育園で働きたいのかといった気持ちを伝えることが重要でしょう。
【志望動機の回答例】
「私は保育士になって心がけたいことは、家庭のように温かみのある保育をすることです。貴園の保育理念にたいへん共感し、園児一人ひとりを大切にする点に魅力を感じましたので志望いたしました」
志望動機については「自信が持てる保育士の志望動機を紹介」で詳しく解説していますのでご参照ください。
「あなたの長所と短所はなんですか?」
面接では応募者に対し、長所と短所を質問されることがあります。これは、社会人としての人柄と自分のことを客観的にちゃんと自己分析できているかなどを確認するためです。
話す順番としては、長所をしっかりと伝えたあとに短所を話すとよいでしょう。長所は保育の現場で役に立つような事柄をあげることが望ましいです。短所は自分で能力が不足している点を説明し、どの様に短所を改善しようとしているのかフォローを話すと効果的です。
【長所と短所の回答例】
「私の長所は、いつでも前向きに捉えるポジティブな性格です。保育の現場でうまくいなかいことがあっても、そのことを前向きに捉え、どうすれば解決できるだろうと考えて前進するようにします。短所は、何事も頑張り過ぎる点で、無理をしてしまいがちですが、その時は一度立ち止まって気持ちの整理をするようにしています」
「自己PRをお願いします」
過去の経験などで自分の中で自信になるようなことをアピールしましょう。とはいえ、実際に自己PRといっても、なかなか言葉に表すのが苦手という学生もいるでしょう。
学生の場合、保育現場での経験はほとんどないと思います。そのため、学校でのクラブ活動や保育実習などで自分にとって大きな自信になった事柄などを話すと良いでしょう。
また、苦手だったことを克服した、困っている相手に自分から積極的に声をかけたなど、自分から行動して成果を出したことを積極的にアピールすると良いでしょう。
【自己PRの回答例】
「私は大学でバスケットボール部に入部していました。入部当時はチームでの連携が上手くいかず、大会に出場しても勝つことができない弱小チームでした。私が3年生になった時に部長をやるようになりました。今までチームでの連携が上手く行かなかったので、チームワークを大切にしようと思い、練習以外でも積極的にチームメンバーと関わるようにしました。その結果、試合の時でもスムーズなチーム連携ができ、大会で入賞することができました。
その経験から、日々のコミュニケーションがとても大切だと感じました。
保育園でも子どもの話はもちろん保護者の話をよく聞くことで、円滑なコミュニケーションがうまくとれるようにしていきたいです。」
自己PRについては「【性格別の例文あり】保育士の面接での自己PRをご紹介」で詳しく解説しています。よろしければご覧ください。
「何か質問はありますか?」
面接官側から、「何か質問はありますか?」と言われた時、何も準備していないと慌ててしまうこともあるので、事前に聞きたいことを準備しておくと良いでしょう。その場合、ホームページで簡単に調べられることや、給与関係のことを露骨に聞くのはあまり良い印象を与えません。もし気になる点があれば、相手に失礼にならないようにしましょう。
【逆質問の回答例】
「貴園では業務効率化のために、ICTなどを取り入れていますでしょうか?」
「保育理念の○○という部分に関して、具体的にどの様な保育をされていますか?」
面接の際に意識しておくこと
保育士の採用面接の場合、人柄を重視されることが多いので明るく誠実な人柄をアピールするようにしましょう。
自分の言いたいことを相手に十分伝えるために、事前準備として実際に口に出して練習しておくことをおすすめします。
また、清潔な身だしなみ(メイクや服装)に気をつけ、話す時や聞く時の姿勢や表情にも注意し、ハキハキとした口調で答えられるように意識しましょう。
服装について詳しくは「【就活で差別化できる!】保育士の面接における服装を紹介」をご覧ください。
髪型やメイクについても紹介していますので、是非ご覧ください。
面接の事前準備をしっかりしておこう!
この記事では、保育士の就活に活かせる面接時の心構えや、準備しておきたいことをまとめました。
また、面接官からの質問に対し、どんな回答の仕方が好ましいのか、回答事例を見ながら紹介しました。
面接本番に落ち着いて自分の志望を伝えられるように、事前に準備と心構えをしておきましょう。
また、「よく聞かれる質問例100選」では今回紹介した質問事例と別の質問事例を紹介していますので参考にしてみてください。