保育実習の最終日、実習中にたくさん遊んでくれた子どもにプレゼントを渡したいと思う実習生は少なくありません。筆者が見てきたなかにも、折り紙やリボンなどで作ったプレゼントを子どもに渡す実習生がたくさんいました。
しかし、そもそも保育実習の最終日には必ずプレゼントを渡さなければならないのでしょうか?
今回は、保育実習でプレゼントを渡す必要性や注意点について解説しています。後半には、おすすめのプレゼントの作り方も紹介していますのでぜひ参考にしてください。
保育実習最終日のプレゼントは必要なの?
保育実習の最終日は、実習生からプレゼントを渡すのが決まりのように思っている方も多いと思いますが、実際は必ずしもプレゼントを用意する必要はありません。
実習中は、日誌や指導案、準備などで忙しく、プレゼントを用意する時間を確保するのはなかなか大変です。無理にプレゼントを用意することよりも、毎日の実習をしっかりと過ごして学びを深めることを大切にしてください。
また、プレゼントの有無で実習の評価が変わることはまずないと言われていますので安心してください。逆にプレゼント作りに集中するあまり、日々の実習が疎かになってしまうと評価を下げてしまいかねません。
プレゼントがNGの園もある!
プレゼントを用意したい場合は、まず実習先の保育園に確認を取りましょう。園によっては、実習生からのプレゼント自体がNGとされている場合もあります。せっかく作ったプレゼントを渡せない、ということにならないためにも必ず確認してくださいね。また、事前に確認することで、保育士側が実習最終日にプレゼントを受け取ることを把握しておけるというメリットもあります。
渡す範囲はどこまで?
プレゼントを渡す範囲は、保育実習中にかかわったクラスの全員、または各クラスにひとつずつなど、実習生によってさまざまです。
園全体の人数が多い場合は、クラスにひとつずつであれば用意する時間も確保しやすいですね。どこまでの範囲で渡せばよいか迷った場合は、担当の保育士に相談してみましょう。
個別にプレゼントを用意する際におすすめのプレゼントを紹介した記事もありますので、参考にしてみてください。
保育実習でのプレゼントはどんなものがいいの? 注意点は?
保育実習でクラスにひとつずつ渡す場合、どのようなプレゼントがいいのでしょうか。ここではクラスに渡すプレゼントについて、ポイントや注意点を紹介していきます。
プレゼントは手作りで
実習生からのプレゼントは、身近な素材を使った手作り品である場合がほとんどです。
お金をかけて既製品を購入したり、材料費が高すぎたりするプレゼントは、受け取る保育園側に余計な気遣いをさせてしまうことになりますので避けたほうがいいでしょう。
食品は絶対NG
保育実習でお菓子などの食べものをプレゼントすることは、特にNGとされています。子どものアレルギー対応や食中毒など、さまざまな問題があるためです。
年齢に応じたプレゼントを考えよう
クラスにひとつずつのプレゼントを用意する場合、子どもの年齢もポイントです。
たとえば、0歳児クラスには触って遊べるようなプレゼントを渡したり、5歳児クラスには感謝の気持ちをひらがなで書いて飾り付けをしたカードをプレゼントしたり、その年齢の子どもにあったプレゼントを渡せるといいですね。
キャラクターの使用について
実習生のなかには、人気のキャラクターをモチーフにしたプレゼントを作りたいと思う方もいると思います。しかし保育方針として、あえてキャラクターの使用を避けている園もありますので、キャラクターを使いたい場合は、使用してもいいか事前に園に確認しましょう。
プレゼントを渡すタイミングは?
ほとんどの保育実習において、実習最終日にお別れ会として実習生が挨拶をする場が設けられています。そこで挨拶にあわせてプレゼントを渡すのが一般的です。
このとき、プレゼントは挨拶が終わってから渡した方がいいでしょう。挨拶の前にプレゼントを渡してしまうと、子どもはプレゼントに夢中になってしまいその後の話を聞いてもらえなくなってしまう可能性が大きいです。
おすすめの手作りプレゼント【写真立て】
クラスにひとつずつのプレゼントの場合、メッセージを書き入れるタイプのプレゼントを選ぶ方が多いようです。写真立てをプレゼントにして、写真の代わりにメッセージを書いておくことで、保育実習の時期が過ぎてもクラスの写真を飾ってもらえるため実用的です。
材料:紙皿2枚(直径18センチ以上がおすすめです)、リボン、画用紙や折り紙、メッセージ用の紙と筆記用具、セロテープ、のり、はさみ
材料費:およそ100円(材料のみの費用です)
製作所要時間:20〜30分程度(装飾の度合いによります)
①紙皿1枚の中央部分を丸く切り抜く。
※ボールペンの先などで中央を刺し、そこからはさみを入れると切りやすいです。
②切り抜いた部分を使って3~4cmの扇形を2つ作り、角を切り取って折り目をつける。
※この工程は画用紙など別のものでも代用可能です。
③②で作ったものを切り抜いていないほうの紙皿にセロテープでしっかりと留める。
※あとから写真を入れたときにちょうどいい位置におさまるように調整してください。
※13センチ程度の幅を空けておくと写真がおさまります。
④メッセージを紙皿に書き入れ、飾りつけする。
※後からでもできますが、先に飾りつけたほうがやりやすいです。
※メッセージを写真サイズの別の紙に書く方法もあります。
⑤①で穴を開けたほうの紙皿の裏側に、リボンをテープで留める。
⑥紙皿2枚を中表にして合わせ、テープで貼り合わせる。
※写真を差し込むために、時計の10時から2時くらいの位置は開けておきます。
⑦全体を飾りつけて完成です。
※手前の紙皿の裏側から飾りを貼ると立体感が出ますよ。
おすすめの手作りプレゼント【お礼の手紙】
文章量やサイズを自由にできる壁面飾りタイプの手紙は、字が読める年齢のクラスへのプレゼントに特におすすめです。かさばらないので自宅から持ち運ぶときも安心ですよ。
材料:画用紙、紙や便箋、折り紙、両面テープやのり、メッセージを書くペン、シールなど
材料費:およそ50円
製作所要時間:10〜20分(装飾の度合いによります)
①紙、もしくは便箋にひらがなでお礼の手紙を書く。
※壁に飾ってくれることもあるので、大きめの字で書くと子どもが見やすいです。
②手紙を画用紙に貼る。
※画用紙はクラスカラーにするのがおすすめです!
③画用紙や折り紙で作った飾り、シールなどでデコレーションする。
※飾りは、クラスのキャラクター(クマ組やひまわり組など)をモチーフにするのがおすすめ!
おすすめの手作りプレゼント【ペン立て】
室内遊びでお絵かきをするときに使う色鉛筆やクレヨンなどを入れるのに便利なペン立てです。小さいクラスでも保育士が使えるので、子どもの目につくところに置いてもらえる可能性も高いです。
材料:トイレットペーパーの芯×6本、厚紙、折り紙3枚(柄物だとかわいいです)、テープ、両面テープ、はさみ、布リボン、筆記用具
材料費:およそ50円
製作所要時間:30分程度
①トイレットペーパーの芯を、高さ8センチ×2、6センチ×2で4本切る。
※残りの2本はそのままの高さで使います。
②それぞれの高さが2本ずつできたら、各1本ずつ縦に切り込みを入れる。
③切り込みを入れた芯を、切り込みを入れていない芯に被せてテープでとめる。
※2本重ねることで頑丈になります。
④芯で厚紙に丸い型をとり、型の線より1センチほど外側を切ったら線に向かって切り込みを入れていく。これを3枚作る。
⑤切り込み部分で一度折り目をつけておき、芯の底部分に被せてテープで留める。
3本とも同様に底部分を作る。
⑥折り紙の4辺に両面テープを貼り、1本だけめくり紙をはがして1番背の高い芯に貼る。
残り2枚はそれぞれ高さ11センチ、9センチに切ってから同様に両面テープで貼る。
※両面テープ同士が重ならないようにしてください。また、両面テープは細めのものをおすすめします。
⑦折り紙を芯に巻きつけて両面テープで貼る。上に余った部分はめくり紙をはがしてから芯の内側に折り込む。下に余った部分は底をつくったとき同様に切り込みを入れて折り込む。
⑧3本の芯を合わせ、ちょうど芯同士がくっつく部分を両面テープで貼り合わせる。
※赤丸で囲んだ折り紙の重なった部分をくっつけると仕上がりがきれいになります!
⑨リボンを巻いて完成です。
クラス名を書き入れたり、クラスのマークや色で飾りをつけてもかわいいですね。
3本くっついていることで倒れにくく、高さが違うので短くなった鉛筆でも立てられるのがポイントです!0歳児クラスにはこれを応用して上下をふさぎ、マラカスを作ってあげてもいいですね。
お世話になったクラスに手作りプレゼントを渡してみよう!
「保育実習は大変だったけど、子どもに感謝の気持ちを伝えたい」歴代の実習生はきっとそんな思いでプレゼントを作ってきたのではないかと思います。
各クラスにひとつずつ、もしくはお世話になったクラスにひとつだけのプレゼントの場合、個人向けに作る場合よりもひとつのグッズ製作に時間をかけられるのが特徴です。
今回紹介したプレゼントは、飾りつけの自由度が高いので、クラスのマークやカラーを使ってみたり、園に確認してキャラクターをモチーフにしたりと、ぜひいろいろ工夫してみてください。