【面接対策】「どんな保育士になりたいか」の答え方 就活面接対策

【新卒保育士向け】面接で聞かれる「どんな保育士になりたいか」の答え方 

保育士の面接試験では、「キャリアプラン」や「どんな保育士になりたいか」といった質問をされることがあります。まだ現場で働いたことがない新卒の保育学生にとって、将来をイメージして答えなければならないこの質問は戸惑ってしまうかもしれませんね。

この記事では、面接で「キャリアプラン」や「どんな保育士になりたいか」を聞かれた時、どう答えたらよいのか、その考え方や解答例を紹介します。

「どんな保育士になりたいか」は、なぜ聞かれるのか?

そもそも、面接で「キャリアプラン」や「どのような保育士になりたいか」といった質問がされるのはなぜでしょうか。質問の裏にある面接官の意図を知ることで、回答の考え方が見えてきます。

採用後、どのように活躍してくれる人材なのかを見極めたい

この質問をする目的のひとつは、「採用後、どのような活躍をしてくれる人材なのかを具体的にイメージするため」と言われています。

面接官は、この質問の回答から「学生が何を得意としているのか」、「理想の保育士像はどこにあるのか」、「どんな分野に関心があるのか」を知ることができます。たとえば、「アレルギー対応について専門的知識を持った保育士になりたい」と答えた学生がいれば、将来は食育・アレルギーなどの分野で活躍を期待できる人材だと判断することができます。

自園に適している人材なのかを判断したい

採用側は、「キャリアプラン」や「どんな保育士になりたいか」といった質問をして、園とのミスマッチがないかどうかを測っていると考えられます。一口に保育園と言っても、保育方針は園によって違います。学生のイメージする将来像が、園のイメージする保育士像とずれてしまっていては、入職後に園も保育士も辛い思いをすることになってしまいます。

また、この質問への回答から、自園を志望する動機の強さや、事前準備ができているのかどうかといった内容も見ることができます。自園の保育方針とずれた答えであれば、「どうしてこの園を志望したのか」という動機が弱いと考えられてしまう可能性があります。

「どんな保育士になりたいか」の考え方のポイント

「キャリアプラン」や「どんな保育士になりたいか」の質問意図が分かったら、具体的な答えを考えていきましょう。

回答を考える上での、ポイントをまとめてみました。

面接先の保育方針や環境をあらかじめ知っておく

「キャリアプラン」や「どんな保育士になりたいか」を考える前に、面接先の保育方針や環境について確認しておくといいでしょう。

保育園のホームーページや保護者向けのパンフレットなどを見ると、園の特色をつかむことができます。例えば、「〇〇という地域行事に毎年参加している」や「異年齢保育に力を入れている」などと書かれています。質問の回答を考えた後も、面接先の園と回答内容がずれていないか振り返ってみるといいですね。

とはいえ、「面接に受かるために、(本当の気持ちは違うけれど)面接先の園に合わせた答えを考えよう」と無理をするのは、後々ミスマッチを起こす原因になりかねません。できれば、「自分が理想とする保育を実践している職場」を探すようにしましょう。

具体性を盛り込む

たとえば、「どんな保育士になりたいか」と聞かれて、「子どもと丁寧に関わり合う保育士になりたいです」と答えるだけだと、一言で終わってしまいます。これでは、あまり印象に残る答えとは言えません。質問に対して簡単な回答をするだけではなく、具体的な将来像が見えるような答え方をするように心がけましょう。

自身の経験・特技周辺を探る

経験・特技を振り返ることは、自分がなりたい将来像を探すヒントになります。

保育学生の場合、現場経験はなくとも、職場体験や実習先での経験、自分が子どもだった頃に出会った先生との思い出などはあるはずです。また、自分の特技、関心がある分野に絡めて将来像を考えることもできます。これらの要素に肉付けしていくことで、回答に具体性が出てきます。

回答は自己アピールのつもりで

「キャリアプラン」や「どんな保育士になりたいか」という質問への回答は、自己アピールに使えることを意識しておくといいでしょう。「あなたではない誰か」でも答えられるような回答は、自己アピールに繋がりにくいと言えます。あなたらしい将来像について、自信を持って語ってみてください。

保育士の役職に沿って考える

「キャリアプラン」といっても、保育士の世界は一般の会社員とは違います。外から見ていると園長以外は役職が分からないという場合もあるのではないでしょうか。保育士の役職について知っておくことで、将来像を答えるうえでのヒントが見つかるかもしれません。

現在、保育士のキャリアアップの構図は以下のようになっています。

一般保育士→職務分野別リーダー→副主任保育士・専門リーダー→主任保育士→園長

※ただし、これは一般例です。どの役職をもうけているのかは園によって違います(副園長のようなポジションを設けている園もあります)。具体的な役職名をあげる時は、面接先の園でその役職が存在するのかどうか事前に確認しておくといいでしょう。

この中で、職務分野別リーダー、副主任保育士、専門リーダーは「処遇改善等加算Ⅱ」という仕組みによって最近新設されたポジションです。特に、職務分野別リーダーは経験年数約3年以上を想定しており、新卒保育士が目指しやすい役職と言えます。職務分野別リーダーは以下のような分野でリーダーとしての役割を果たすことになります。理想の将来像を絞り込むポイントとして、参考にしてみてください。

・乳児保育

・幼児教育

・障害児保育

・食育・アレルギー

・保健衛生・安全対策

・保護者支援・子育て支援

回答に取り入れられる項目例

「キャリアプラン」や「どんな保育士になりたいか」の回答には、明確な正解はありません。とはいえ、どのように回答を組み立てたらいいのか迷うこともあるでしょう。回答内容を考えるうえで、取り入れることができる項目を上げておきます。

何を答えたらいいのか、構成に困った時は参考にしてみてください。

①質問への回答:将来像や目標を答える(私は〇〇のような保育士になりたいです)

②どうしてそのような保育士を目指したいのか

③面接先を選んだ理由:将来像に即した研修内容や取り組みを行っているなど

④職場体験や実習先での具体的な経験

⑤入職後どうやって将来像を実現しようとしているのか

⑥理想に向けて現在行っている取り組み

「どんな保育士になりたいか」や「キャリアプラン」の回答例

「キャリアプラン」や「どんな保育士になりたいか」について、回答例を作成しました。こちらはあくまで一例ですが、書き方を具体的にイメージするときの参考にしてください。

<回答例>

私は、障害児対応の分野で専門性を発揮する保育士になりたいです。

発達・知的障害児への加配が手厚く、障害児教育に関する研修の機会が多い貴園で、現場経験を身に着けたいと思っています。

職場体験先の保育園では、知的障害のある子と他の園児が一緒に楽しむためのルールを考えてゲームを行っていました。子どもたちみんなの笑顔が印象的で、「障害のある子も一緒に保育生活を楽しく送れるような工夫ができる保育士を目指していきたい」と思うきっかけになりました。

現在は、生活サポートボランティアに参加しながら、障害のある子が実際にどのような点に困難を感じているのかを勉強しています。

入職後は、さまざまな障害の特性を知るための研修に積極的に参加し、実際の保育現場でどのような保育が行われているのか、たくさんの事例を学んでいきたいと思います。

 「どのような保育士になりたいか」を具体的に考えてみよう

「キャリアプラン」や「どのような保育士になりたいか」は、明確な答えのない問いかけです。「難しい質問だな」、「聞かれたらどうしよう」などと悩む気持ちもあるでしょう。

しかし、この質問は、自分の将来を考えるうえでかなり重要な質問といえます。自分がどんな保育を目指しているのかを具体的に考えることは、面接先の保育園を決めたり、ライフプランを構築したりするうえで、大変重要です。もしかすると、この質問への答えを考えているうちに、職場選びの方針も変わってくるかもしれませんね。

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