東京都江東区は、ファミリー層に人気のエリアとして人口が増え続けており、23区内の中でも保育園への入園競争が激しい地域のひとつです。いま江東区で子育てをする場合、希望する保育園に入園できるのでしょうか?この記事では、江東区の保育園の空き状況、申込方法、点数計算のシステムなどについて詳しく解説します。
江東区の保育園の入りにくさは23区中3位
東京都内でも子育て家庭が多い地域である江東区ですが、スタイルアクト株式会社が行った「認可保育園に入りにくい行政区ランキング(2024年度入園版)」によると、江東区は倍率3.61倍で23区中で3番目に入りにくい自治体とされています。
一方で、自治体では待機児童解消を最重要課題と位置付け、都有地や民間を活用した保育施設の整備による定員増などにより、令和4年4月には待機児童ゼロを達成しています。
このことから、以前より入園自体はしやすくなっているものの、認可保育園をはじめ、第一希望の保育園に入ることは厳しい状況が続いていると考えられます。
過去実績を分析!江東区の各保育園の倍率
江東区が発表した「令和6年度4月入園一次募集申込倍率」によると、全保育園の平均申し込み倍率は2.7倍となっています。その中でも特に倍率の高い保育園は以下の通りです。
【江東区「令和6年4月入園一次募集時申込倍率(第1希望~第5希望)」】
保育園名 | 申し込み倍率 |
---|---|
豊洲めぐみこども園 | 9.95 |
白河かもめ | 9.67 |
東雲キャナルコート ナーサリースクール | 9.67 |
しののめYMCAこども園 | 9.32 |
南砂さくら | 9.1 |
江東湾岸サテライトスマートナーサリースクール(本園)テニスの森キャンパス | 9.09 |
ポピンズナーサリースクール亀戸 | 8.79 |
めばえ | 7.96 |
武蔵野大学附属有明こども園 | 7.6 |
亀戸浅間 | 7.53 |
江東区の保育園の空き状況の確認方法は?
江東区の保育園の空き状況は江東区のホームページ内にある「空き人員一覧(認可保育所等、定期利用保育、居宅訪問型保育(待機児童)」で最新情報を確認することができます。
上記サイトの「認可保育所等募集について」に募集⼈員⼀覧のPDFファイルがアップロードされています。ファイルには各施設・年齢ごとの募集人員が掲載されています。申し込み受付は、区役所3階12番窓口のみで、平日8時30分〜17時(水曜日のみ8時30分〜19時)まで行っています。
必要書類、申込み希望園の変更届は、「令和6年度保育園等入園申込み手続きについて」をご確認ください。
江東区の保育園の選考基準・点数計算とは?
江東区の保育園入園選考では、保護者の就労状況や家庭の状況を基に点数が計算され、その点数によって入園の優先順位が決定されます。
選考指数の計算方法
江東区では、保育園への入園申込みにおいて、「選考指数」という点数システムを用いています。このシステムは、保護者の就労形態や家庭の特殊な事情を点数化し、合計点で入園の優先順位を決定します。
選考指数の計算は、「基準指数(父)+基準指数(母)+調整指数」の合計で行われます。
「令和6年度江東区保育園等入園のしおり」によると基準指数と調整指数には以下のような項目があります。
基準指数
基準指数とは保護者の就労状況などに応じて点数化されるものです。たとえば、月20日以上の就労の場合、週の労働時間によって以下の点数となります。
- ・週40時間(月160時間)以上の就労を常態:12点
- ・週35時間(月140時間)以上40時間(月160時間)未満の就労を常態:11点
- ・週30時間(月120時間)以上35時間(月140時間)未満の就労を常態:10点
- ・週25時間(月100時間)以上30時間(月120時間)未満の就労を常態:9点
- ・週20時間(月80時間)以上25時間(月100時間)未満の就労を常態:8点
父母合わせた合計となるので、夫婦共にフルタイム(週40時間以上)の会社員であれば、12点+12点で、基準指数は24点になります。また、ひとり親の場合は、自分の点数+12点になります。
調整指数
調整指数は、保護者および児童個人に関わる家庭状況に応じてさまざまです。たとえば以下のような項目があり、該当すれば基準指数に加算・減算されます。
- ・ひとり親世帯または父母不存在世帯(祖父母同居を含む):+2点
- ・双生児以上の申込みの場合:+1点
- ・希望する保育園等に利用希望月時点で兄弟姉妹が在園している場合:+2点
同一指数の場合の優先順位
選考指数が同じになった場合、特定の優先順位が設けられています。最優先されるのは江東区民であること、次いで兄弟姉妹が既に園に在籍している場合、さらに65歳以下で保育にあたれる祖父母がいない家庭が優先されます。
江東区の保活のスケジュール
新年度の4月に保育園への入園を希望する場合、前年の9月頃から準備を始める必要があります。以下は、4月に入園を希望する場合の江東区の保活スケジュールの目安です。
情報収集(前年の9月)
江東区のホームページに次年度の保育園入園に関する情報が公開されます。
自治体に相談(9月~)
江東区では保育サービスに関する情報提供や相談対応を行う「保育園ナビゲーター」を配置しています。「初めて保育園の申込をするけれども手続きが分からない」などの相談をすることができます。月曜日から金曜日(祝日を除く)の9時から17時まで、窓口相談(区役所・出張所)と電話相談に対応しています。
保育園の見学(9月~)
希望する保育園を実際に訪れ、施設の雰囲気や教育方針を確認します。見学は事前予約が必要な場合が多く、直接施設に連絡をする必要があります。
書類の準備(9月~10月)
入園申込に必要な各種書類を準備します。勤務証明書や収入証明書など、取得に時間がかかる書類もあるため、早めに準備を始めることが大切です。
申込書の提出(10月末~11月)
申込書及びその他必要書類を区役所に提出します。提出は郵送または直接窓口で行うことができ、一部期間は郵送のみの受付となることがあります。
結果の待機(2月)
申込後、合否の結果は通常2月に発表されます。結果は郵送で通知され、合格した場合は保育園から今後の案内があります。
入園準備(3月)
入園が決定したら、保育園からの指示に従い、入園に必要な準備を進めます。これには健康診断や面接、必要な物品の購入が含まれます。
江東区の保活の申込方法
江東区の保育園入園の申し込み方法については、以下のホームページをご確認ください。
参考:令和6年度保育園等入園の申込み手続きについて
参考:保育の電子申請受付について
江東区の保活で必要となる書類は?
江東区の保育園の申し込みに必要な書類は以下になります。提出書類は多岐にわたりますので、詳しくは以下にある江東区のホームページ「令和6年度保育園等入園の申込み手続きについて」の「関連ドキュメント(申込関係書類)」をご確認ください。
全ての方が必要な書類
保育を必要とする事由の確認書類(父母それぞれ必要)
- 就労証明書
- 自営を証明する書類
- 母子健康手帳の写し(表紙・分娩予定日)
- 医師の診断書
- 障害者手帳等の写し
- 介護状況調査書兼日常生活状況調査票
- ①在学証明書 / ②カリキュラム等 / ③合格通知・内定通知等
状況により必要な書類(該当するもの全て必要)
- 受託証明書(認可外保育施設)
- 前就労先の離職票または離職日が確認できる証明書
- 同居(別世帯であっても同住所の場合を含む)の65歳未満の祖父母が保育にあたれない証明
- 在留カードの両面の写し(在留資格の証明)
- ①ひとり親世帯申立書 / ②ひとり親であることが確認できる書類
- 保育士証の写し
- 建物売買・賃貸借契約書の写しまたは同居(予定)申立書
- 申込児童の障害者手帳等の写し
- 区立保育園延長保育利用申込書
- 育児休業延長許容届
税額算定に必要な書類(令和5年1月1日時点で海外に在住していた方など)
- 給与支払証明書または収入申告書
江東区の保育園を検索しよう
江東区は子育て家庭の多い地域のため、数多くの保育園があります。園見学・一時保育の予約サイト「ホイシル」では江東区の各保育園の概要や特徴を調べることができます。