病児・病後児保育とは?仕事が休めないときに利用できるサービスをご紹介!

子どもが病気になってしまったけど、仕事を休めない…そんなときに利用したいのが病児・病後児保育です。
今回は病児・病後児保育の種類や特徴、利用方法、その他の利用できるサービスをご紹介します。

病児・病後児保育とは?

病児保育は、子どもが病気の際に、自宅での保育が困難な場合に、病院・保育所などで一時的に保育を行うことです。一方、病後児保育は、病気の回復途中にある子どもの保育を行います。
病児保育は児童福祉法により定義されており、自治体や民間企業などが事業を行っています。

病児・病後児保育の種類と特徴

病児保育には、主に3つの種類があります。

内容対象
病児対応型・病後児対応型病院・保育園などに備え付けられた専用スペースで看護師が一時的に保育する子どもが病気の回復期にいたっておらず集団保育が難しく、かつ保護者の勤務の都合により、家庭での保育が難しい子ども
体調不良児対応型保育中に微熱をだすなど体調不良になった子どもを保護者が迎えにくるまでの間、一時的に保育する事業実施保育園に通っている、保育中に体調不良になった子ども
非施設型(訪問型)看護師などが自宅へ訪問し、一時的に保育する病児・病後児対応型対象の子ども

参考:病児保育事業|内閣府
参考:病児・病後児保育について|厚生労働省

病児・病後児保育の利用方法

病児・病後児保育の利用方法は、自治体により変わります。自治体のホームページなどで確認できますので、住んでいる地域の利用方法を事前にご確認ください。
ここでは、一般的な利用方法について紹介します。

利用料金は1日およそ2,000円

利用料金は自治体により異なりますが、1日2,000円前後のところが多いようです。

令和元年10月より幼児教育・保育の無償化が実施され、病児・病後児保育についても、無償化の対象になる場合があります。

【対象となる条件】
➀3歳児クラスから5歳児クラスまでの子ども
➁認可外保育施設等を利用している
➂「保育の必要性の認定」を受けている

参考:幼児教育の無償化について|厚生労働省

無償化の対象ではない場合でも、自治体によっては助成・免除制度があります。

【東京都世田谷区の例】
利用料金:1日あたり2,000円

下記の世帯は利用料金が免除される
・生活保護世帯
・住民税所得割課税額非課税世帯
・住民税所得割課税額均等割のみ世帯
・里親世帯

参考:病児・病後児保育 利用のご案内 | 世田谷区ホームページ

【神奈川県横浜市の例】
利用料金:1日あたり2,000円

下記の世帯は利用料金が免除される
・生活保護世帯
・市民税非課税世帯
・親家庭等福祉医療証を保持する世帯

参考:病児保育事業|横浜市

一般的な手続き

自治体の病児・病後児保育事業を利用する際の、一般的な手続きは以下のとおりです。

➀各自治体へ登録申請を行う
➂病児・病後児保育施設に予約する
④医療機関を受診
⑤利用および利用料支払い

事前登録手続きや予約が必要な場合が多いので、あらかじめ確認しておくとよいですね。

必要書類

病児・病後児保育の利用にあたり、必要な書類は以下のとおりです。

・児童票
・利用表

必要な書類は自治体ホームページよりダウンロードできます。初回利用時のみ必要なもの、毎回提出が必要なものとありますので、注意が必要です。

必要な持ち物

利用当日に必要となる持ち物があります。ここでは世田谷区の例をご紹介します。

・健康保険証
・乳幼児医療証
・母子健康手帳
・おくすり手帳
・大きめのビニール袋
・着替え
・紙おむつ・パンツ類・使い捨ておしりふき
・口拭きタオル(ハンドタオル)
・食事用エプロン
・主治医の処方箋
・昼食・おやつ・飲み物
・粉ミルク・哺乳瓶(必要な方のみ)
・利用料

年齢や病状により必要な持ち物は異なりますので、自治体や利用する施設へご確認ください。
また、持ち物に名前の記入が必要な場合もありますので、事前に忘れずに準備しておきましょう。

参考:世田谷区病児・病後児保育 【利用票】 利用日ごとに記入しご提出ください|世田谷区

実際に病児・病後児保育を利用した人の声

実際に病児・病後児保育を利用した方に、利用しようと思ったきっかけと具体的な預け入れの流れ、感想を聞いてみました。

利用しようと思ったきっかけ

通っている園やかかりつけの小児科どちらにも病児保育が併設されていたので、病児保育への心的ハードルが低く、自然と利用開始しました。事前登録をしていなかったのですが、当日でも預け入れできました。

具体的な預け入れの流れ

病児保育に預ける当日に下記を行いました。
➀小児科を受診する
➁医師に「現症連絡票*」を書いてもらう
➂病児保育を予約する
④当日利用

できれば➀➁まででも前日にやっておくと、当日スムーズに預け入れできると思います。

*病名や安静度、隔離の必要性を医師が記載する書式。地域により医師連絡票や家庭医連絡票など名称は異なる。

実際に利用した感想

小児科に併設されている病児保育では、高熱でも医師が様子をみてくれるのでとても助かりましたし、安心でした。
特に未満児のときは発熱することも多く、毎回会社を休むこともできなかったので、病児保育を利用せず働くことはできなかったと思います。

仕事が休めないときに利用できるその他のサービス

自治体が管理している病児・病後児保育の施設は数が少ないこともあり、空きがないなどで利用できないこともあるかもしれません。その際には、以下のサービスの利用も検討をしてみてください。

ファミリー・サポート・センター

ファミリー・サポート・センターは、「育児の援助を受けたいひと」と「育児の援助を行いたい人」が登録し、相互に助け合う有償ボランティアのことです。
病児・病後児の預かり保育にも対応しています。事前に会員登録や預ける前に必ずかかりつけ医を受診する必要がある場合もあるので、あらかじめ確認しておくとよいでしょう。
利用料金は1時間800円くらいのところが多いようです。ファミリー・サポート・センターも教育・保育の無償化の対象となる場合があります。詳しくはお住まいの自治体ホームページをご確認ください。

ベビーシッター

ベビーシッターは、子どもを預かり、お世話をしてくれるサービスです。病児に対応しているベビーシッターもいますので、その時の状況に応じて選ぶことができます。
企業によっては、24時間オンラインで予約ができたり、当日予約ができるところもあります。
ベビーシッターは、対象年齢が幅広いという特徴もありますので、必要に応じて利用できるといいですね。
ベビーシッターの利用料金は、内容や時間により異なりますが、一般的には1時間あたり2,000円~4,000円程度が多いようです。

まとめ

病児保育・病後児保育の種類や特徴、利用方法、その他の利用できるサービスについて紹介しました。
病児保育は子どもが病気になってしまったけど、仕事を休めないときに利用できる保育サービスです。事前に登録が必要な場合が多いので、もしものために、あらかじめ準備できるといいですね。

(文:上久保歩美、編集:ホイシル編集部)

タイトルとURLをコピーしました